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通信デバイスの開発製造に必須! "BERT" とは?



1.   BERTとは


BERTとは、Bit Error Rate Tester(ビット誤り率検出器)の略で、

PPG(Pulse Pattern Generator パターン発生器)とED(Error Detector 誤り検出器)の事です。

ただしED(Error Detector 誤り検出器)単体の事をBERTと呼ぶケースもありますので、注意が必要です。

 

ディジタル伝送システムの様々な通信デバイスが、送信データに対して発生するエラーレート(ビット誤り率)を評価する測定器です。

通信デバイスによるエラーの発生が多ければ、安定した通信を実現することができません。

BERTは、高品質の通信デバイスを開発、製造するために必須の測定器です。

 

BERTは、図に示したように、PPGPulse Pattern Generator パターン発生器)から、

測定対象であるDUT(Device Under Test 被測定物)へ高速のビット列データを入力し、

DUTを通過して出力されたビット列データをEDError Detector)に入力することで、エラーの有無をビット誤り数やビット誤り率として表示します。

 

 図1 BERTとは

201705mm_ツボ1.png

 (画像はクリックして拡大可能)



2.   BERT機器の市場


BERTの測定対象は様々です。

電気信号を光信号に変換したり、光信号を電気信号に変換する光モジュールや光トランシーバ。伝送媒体である光ファイバ。

伝送装置内のバックプレーンと呼ばれる機器内伝送、PONPassive Optical Network)と呼ばれる光伝送システム。

最近ではAOCActive Optical Cable)と呼ばれる光モジュールと光ファイバが一体となったデバイスが測定の対象です。

これら高速通信に欠かせないデバイスは、高速のビット列に対して高い信頼性を持たねばなりません。

 

図2 BERT機器の市場

201705mm_ツボ2.png

 (画像はクリックして拡大可能)

 


3.   BERT機器と方式測定器との違い


一方で通信システムを評価する機器に、EtherテスタやSDH/SONETテスタなどの方式測定器があります。

通信システムを評価するBERTと方式測定器の違いはなんでしょうか?

一言で言えば、方式測定器は伝送装置を測定対象とし、BERTは伝送装置、伝送システムを構成する要素(デバイス)を評価します。


伝送機器はEtherSDH/SONETなどの決められたフレームによって通信が実施されており、

方式測定器はフレーム付の実伝送信号を測定対象である伝送機器に送り、エラーレートなどの各種評価を通じて伝送装置の性能を評価します。

規格に沿った性能試験ですので、測定ビットレートや信号レベルは規格で決まった値を使うので固定です。


一方BERTは、伝送装置を構成するデバイスや伝送路を評価するため、DUTの性能限界を評価することが目的ですので、

ビットレートも可変、信号レベルも可変となります。

またDUTにインプットするビット列は、フレームが不要な場合や必要な場合などDUTによって異なります。


図3 BERT機器と方式測定器の違い

201705mm_ツボ3.png

 (画像はクリックして拡大可能)

 



※本記載内容は2017年5月1日現在のものです。



 

 


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アンリツ株式会社 通信計測カンパニー グローバルセールスセンター 通信計測営業本部 第1営業推進部

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