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測定器の制御GPIBアドレス設定の注意点


・GPIB(General Purpose Interface Bus)とは
GPIBは制御用PCと計測器を接続するために制定された規格です。
多くの計測器はGPIBインタフェースに対応しているので、制御用PCから計測器を制御する際にGPIBインタフェースを利用する方も多いと思います。

・ GPIBのアドレス
GPIBインタフェースを使用する場合には、最初にアドレスを設定します。
アドレスとは、図1のイメージのように制御用PCや計測器を識別するための住所です。同じ住所だとデータの配達先がどちらかわからなくなりますね。


202202-測定のツボ図1.png

・GPIBのアドレス設定の注意点
ここから、GPIBのアドレス設定の注意点についてお話しします。

202202-測定のツボ図2.png

例えば、図2のように制御用PCと計測器をGPIBコントローラで接続します。
この時、計測器は1台しかないので計測器のアドレスは特に変更せずに、デフォルト(初期値)設定の『0』のまま制御したとします。
このようなケースで、接続エラーが発生したことはありませんか? 

この場合、アドレスを『1』に変更してから改めて制御すると正常に動作しました。
アドレス『0』で接続エラーが発生する要因はなんでしょうか?

202202-測定のツボ図3.png

まず接続エラーの要因は、計測器およびGPIBコントローラの故障ではありません。
実は、GPIBコントローラにもアドレスの設定があります。
このケースではGPIBコントローラ側のアドレスも『0』に設定されていることがわかりました。
つまり、接続エラーが発生した要因は、計測器とGPIBコントローラのアドレスが重複しているためでした。
 

逆に、デフォルトが『0』だと思い込んでいて接続エラーになるケースもあります。
例えば、計測器とGPIBコントローラで正常に制御できている状態から、別のGPIBコントローラに変えたら接続エラーが発生した、という事例もあります。
これは交換後のGPIBコントローラのデフォルトが『0』ではなく、計測器に設定していたアドレスと偶然重複したことが要因でした。
 

GPIBのアドレス設定は、0~30の値から任意に設定できます。
そして、計測器やGPIBコントローラのアドレスのデフォルト(初期値)の設定はメーカ・機種などそれぞれ異なるので、このケースのように重複して接続エラーが発生することがあります。
そのため、利用前に必ず確認してから重複しないように設定することをお勧めします。

※本記載内容は2022年2月1日現在のものです。


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