スペアナで周波数測定は可能?
スペクトラムアナライザ(以下、スペアナ)のマーカ値で周波数測定していませんか?
一部の測定法ではスペアナの波形から送信周波数(偏差)の測定を行うことが認められていますが、
通常は周波数カウンタによる測定が求められます。
スペアナの一般的なマーカ値は周波数スパン幅を横軸の測定ポイント数で割ったものが分解能になりますので、
これ以下の測定値は得られません。
具体的には、図①を例にするとSpan 100kHz、測定ポイントが10,001ですので、
マーカ値の分解能は10Hz(=100kHz÷10000)になり、10Hz桁未満は表示が0のまま変わりません。
「図① マーカ機能ON」での赤枠内数値参照。
図① マーカ機能ON
またスペアナにはスパン確度と言う規格があり、
これはマーカ値に表示された周波数が真の周波数に対してどれだけの確度(誤差)であるかを示すもので、
内部基準発振器の確度からは数桁精度が落ちます。
このマーカ値の分解能及びスパン確度の影響でスペアナのマーカ値を用いて周波数カウンタと同等な精度で周波数測定を行うことはできません。
尚、最近の機種によっては周波数カウンタに相当する機能(カウンタ機能)を内蔵しているスペアナもあり、
この場合は周波数カウンタと同等な精度で測定が可能です。
図② カウンタ機能ON
カウンタ機能での周波数計測値を表示しており
Hz単位以下まで計測表示します。(測定確度は使用する基準発振器に準拠)
※本記載内容は2016年9月1日現在のものです。
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